「あまちゃん」と「半沢直樹」から民主党再生を考える

水平時評 府連書記長 赤井隆史

11月下旬に民主党大阪府連が「前進の集い」と銘打ったパーティを、大阪市内のホテルで開催した。“低迷”“逆風”の中でのパーティだけに人が集うかどうかと心配していたが、それなりに会場には熱気があり、再生に向けて踏み出していこうという雰囲気を感じた。

わたしは、「乾杯の発声を」との民主党の要請を受け、快く引き受けさせてもらった。時間も押していた関係で、簡単に次のことを訴えさせてもらった。今年ヒットしたドラマ、「あまちゃん」と「半沢直樹」の話題に触れ、人気を博した理由に民主党の再生の鍵があるのではないかということだ。

「あまちゃん」のヒットのキーワードは、地域にこだわったドラマであるという点。地域コミュニティに好感を持っているからこそヒットしたドラマだと訴えた。

都会に人口が集中し、地方は人口減で崩壊し、過疎化は深刻だ。そうした中で、豊かな自然と人間の結びつきがあるコミュニティが視聴者を引きつけた。つまりは、上から押しつけられた政治ではなく、地域から発信し続ける政治の必要性がそこにあることを訴えたかったのだ。ここに、民主党再生の鍵があると強調した。

「半沢直樹」は、まさしく一貫して正義感を表現したことに視聴者が支持を寄せたのだ訴えた。「半沢直樹」は、銀行の中で悪い上司に反撃し、痛快に鉄槌を加えていくところで人々の支持を得た作品である。

日本社会を不況と混迷に陥れた悪意ある大きな影に対し、立ち向かう勇気。そして力のない者が巨大な力に対して立ち向かっていくという、かつての日本人が力道山のプロレスに興奮したように、怒りを込めて反撃していくさまに共感を覚えたのではないかと思う。

現在の安倍政権や与党の自公連立を心から支持しているのではなく、政治そのものへの閉塞感や変わらない政治への失望感、そして、期待したが裏切られてしまった民主党に対する国民の怒りが、政治を国民から遊離させた。そうした閉塞感のなかで痛快にやっつけていく半沢直樹に国民が拍手を送ったのだと力説した。

先日、交野市長の中田仁公さんとお会いした。中田さんも民主党のパーティに参加されていた。わたしが乾杯で訴えさせてもらったことを中田さんも覚えていてくれており、「正義感とは行政で言えば、強い者が弱い者に手を差しのべることであり、みんな参加してつくりあげていくことがまちづくりだ」と強調されていた。「それを上からの押しつけで、議論なく乱暴に多数決だと強引に押しつけてくる政治とは断固闘う」とも表明されていた。

地域を代表する首長として、地域が持続可能なまちへと発展していくためには、ひとりでも多くの市民を社会参加させていく工夫を基礎自治体が持つべきだとも力説されていた。

つまり、民主党への期待を復権させるキーワードは、タテの政治を、ヨコに置き直すところにあるとわたしは思っている。そのポイントは、徹底した地域にこだわるコミュニティであり、一貫して正義感を貫く政治の登場にあると言いたい。それは、社会的に弱い立場の人々や、社会に参加できていない一定の層に対して、居場所と出番をつくりだすことができるのは、地域であり、それこそ、上から決められた政治ではなく、フラットなヨコ型の政治につくりなおす仕事が、民主党の真骨頂だと訴えたいからだ。

あと、1年半後には統一自治体選挙が開催される。フラットなヨコの政治に党の枠組みを大胆に改革しなければ、有権者から自民党の二番煎じと評価され、支持をますます失うことになるだろう。党中央と府県連のピラミッド型党運営を根底から変えてみてはどうだろうか。タテの組織をヨコにするだけでも大きな議論を巻き起こすことになるのではないだろうか。そんな民主党に期待したい。