社会的起業のとりくみ進めよう 府連合宿

府連幹部・活動者合宿が6月9、10日の2日間、和歌山県南部のホテルでひらかれ、執行部、各支部の役員、関係団体などから約150人が参加した。「災害支援」「LGBT」「立憲主義」の3つのテーマで学習講演を受けるとともに、一支部一社会的起業に向けた各支部のとりくみや「絆ファンド」など府連の今後の方向性が示された。

冒頭あいさつした赤井隆史委員長は台頭する反人権勢力との対決を運動の柱として位置づけ、ヘイトスピーチをおこなう団体などともしっかりと対峙していくと強調。青年を引きつけるような「世のため人のため」のとりくみを推し進め、各地で定着してきた子ども食堂や居場所事業など一支部一社会的起業のとりくみを一層進めていこうと呼びかけた。

講演①では熊本地震・九州北部豪雨の支援活動にとりくむYNF代表の江崎太郎さんが「災害ケースマネジメントと地域づくり」をテーマに講演。本当に困っている人に支援が届かない現状など被災者支援にとりくむなかで見えてきた課題について報告した。

講演②では尾辻かな子衆議院議員が「性的マイノリティと政治参加」をテーマに話した。自身が同性愛者であることをカミングアウトしている尾辻議員がLGBTのおかれた実情を話すとともに、人権3法に続きLGBT法の実現をめざす決意が語られた。

翌日には認定NPO法人ふーどばんくOSAKAの設立6周年を踏まえたこれまでの活動と今後の方向性について報告。7月5日に食品ロスと子どもの貧困を考えるシンポジウムを開催することなどが報告され引き続きの協力が呼びかけられた。

講演③では伊藤塾塾長で弁護士の伊藤真さんが「立憲主義とは何か 憲法改悪を許さない」をテーマに講演。9条を改悪しようとしている動きに対して、実際の戦争がいかに悲惨で恐ろしい暴力であるのかを強調。軍隊は命を奪い人権を否定することに価値を置くと指摘し、憲法の理想に現実を近づけることこそが必要と強調した。

最後に村井康利書記長が合宿のまとめ・集約をおこない▽部落差別解消推進法の具体化にむけて各自治体レベルでの実態調査の実施▽各地の地域福祉計画に隣保館をしっかりと位置づける▽来年末の知事・大阪市長のダブル選挙を最終目標としながら、統一選での組織内候補の必勝に全力でとりくむことなどを強調した。