ふーどばんくOSAKAが1周年記念式典

まだ安全に食べられるのに様々な理由で捨てられてしまう食品を集め、必要な人たちに届ける活動を進めている「ふーどばんくOSAKA」の設立1周年記念式典が5月28日、大阪市内のホテルでひらかれ,活動に協力してきた府連、関係団体などから約150人が参加。これまでの活動を振り返るとともに、さらなる広がりに向けた幅広い支援を確認した。

日本ではまだ安全に食べられるのに様々な理由で廃棄されてしまう食品が年間500万から900万トンあると言われている。こうした食品を企業・団体などから無償で提供してもらい必要な施設などに届ける活動を進めようと府連などの呼びかけで昨年4月にNPO法人「ふーどばんくOSAKA」を設立。堺市の食品流通センターを拠点に活動を進めてきた。

これまでに提供を受けた食品は19団体・個人から36トン。児童養護施設や母子寮、障害者・児施設、ホームレス支援団体、在日外国人支援団体など52の団体・施設に配布してきた。

式典では赤井隆史理事長(府連書記長)があいさつし、「フードバンクの活動は地域や社会への再投資。施しではなく提供する側も受け取る側も利益を得る関係だ。閉塞感の広がる社会のなかで、光の届かないところにこそ届けていきたい」とのべた。

来賓では府連の北口末広委員長、大阪府環境農林水産部の植田剛司次長、堺市の中條良一副市長があいさつ。毎日放送の報道番組「VOICE」でふーどばんくOSAKAの活動が取り上げられた映像を上映したあと、1年間の活動をパワーポイントで振り返った。

そののち名古屋を拠点に活動しているセカンドハーベスト名古屋の本岡俊郎理事長、食品提供を受けている中津学園の渡辺裕子さん、子どもの家の山本いずみさんがふーどばんくOSAKAの活動への期待が語られた。

2部では懇親会がひらかれ音野修平副理事長(府連執行委員)があいさつ。「まだまだ食に困っている人たちがたくさんいる。みなさんの知恵、行動で協力をお願いしたい」と呼びかけ、活動に協力・支援してくれている人たちのスピーチが行われ、和やかに懇談した。