このコラムが、世に出る頃には、「自民党大勝300議席獲得」という結果とな
コラム | 2026年2月4日
コラム | 2026年2月4日
このコラムが、世に出る頃には、「自民党大勝300議席獲得」という結果となっているのか・・・もしくは「中道躍進で大逆転」という記事が掲載されるのか・・・注目の総選挙は、2月8日に実施され、その結果は即日でほぼ明らかにされることとなる。しかし、選挙争点は、物価高と消費税の縮小や廃止という目先の課題にのみ焦点化され、日本の今後の進路という政権選択の選挙とは言い難い総選挙として残念ではあるが、幕は下ろされようとしている。
選挙争点が、定まらない今回の総選挙ではあるが、高市さんの個人人気がすさまじいのは実感として理解できる。しかし、それが自民党支持として集まっているのかと言われれば、首をかしげたくなる状況だ。なぜ、高市さんが人気があり、それが自民党支持につながっているのか、世間で語られている“よもやま”話しから紐解いてみたい。
「若い子たちは『高市さんは“ガチ”だ』と本気で思っているらしく、そうした声を街中からよく聞くことが多い。『高市さんの政治にかける姿勢は本気(ガチ)だ』、『高市さんは政治家として本物(ガチ)だ』と演説を聴いた有権者がテレビカメラに熱く語りかけていた。
有権者にそう思わせるひとつの要因は、高市さんの前の石破さんの評価にあるとは言い過ぎか。自民党総裁に選ばれる前の石破さんは“政治改革”に一家言を持つ改革派の旗頭として振る舞っていたはずで、だからそこが、つぎの首相にしたいNo.1に必ず石破さんの名前が挙がったのに、いざ首相になるとブレまくった。その後継として登場してきたのが高市さん。
「高市さんは歯切れ良く、スパッと判断する」というイメージが若者には鮮明に写ったのか、高市さん本気モードという虚像をつくりあげたのではないだろうか。
また、韓国の李在明大統領とのドラムセッションも高市人気に拍車をかけたようである。高市さんのドラムの腕前もそこそこであり、これを若い有権者は「高市さんは大学生の時にヘビメタバンドでドラムを担当していたというけど本当だったんだ。あのドラム捌きはマスコミのウケを狙った、レベルの低いパフォーマンスではない。高市さんは趣味もすごい」と好感を抱いたと言うのである。人気が人気を呼ぶとはまさにこのことか・・・
それと若い子の間で高市さんの支持のひとつになっているのが、“会食”しないという生活パターンに共感を覚えているそうだ。首相の行動は全国紙が毎日「首相動静」の欄で報じている。そこから垣間見える高市氏の日常行動が、若い子たちには“共感できる”そうである。
「酒を酌み交わしての情報交換や重要な決断が宴席で決められるという男性中心の密室型政治への批判」であり、若い有権者たちは、そうした男性中心の大人たちの宴席で決めてきた密室による黒幕的なダーティな政治に不快感を持ち、夜の会食に無縁の高市さんを逆に支援したいと思うというのである。
その真逆にはまったのが、中道改革連合ではないだろうか。つまり、高市自民党が若い有権者たちからは、“革新政党”に映り、立憲と公明が水面下で進められた密室型の新党結成が、逆に“保守政党”だと受け止められているという現象が起こっている。
わたしぐらいの世代になると現状を打破するための改革政党としての“中道”だと理解を示し、これでリベラルな政策が少しは前進するとの期待を持ったひとりではあるが、逆に若いひとたちは、教条主義的な考え方を持った硬直した主張を繰り返す集団が、ふたつ合わされたのが、“中道”だと逆転して捉えられ、旧態依然たる政治が野党集団で、革新的な進歩的な集団が、自民党政治だとの逆転現象がZ世代を中心としてα世代に広がり、40代以上のひとたちにも受け入れられ始めているというのである。
突然現れた高市さんは、守旧派の利益を忖度するどころか、ほとんど無視状態。女性首相の視線は常に国民に向けられていて、首相官邸では独りこつこつと政策の勉強を重ねている。これがバズったのが、高市人気である。中国との対立、スパイ防止法への前向きな検討、国旗損壊罪の検討、非核三原則の見直しなど、昭和世代からすれば、“よもや”を思わす右傾化する政権である。しかし、若い有権者はそんなことはお構いなしに「自民党の古い政治家に根回しをしない」「自分たちのために働いてくれる首相」と若年層からの圧倒的な支持だ。
これを「若いヤツはわかっていない」「年齢がきたらいつかは理解される」とジェネレーションギャップ(世代間ギャップ)だと一言で、片付けてはいけない。若年層のそうした新たな価値観や生活様式の変化などが、政治への姿勢を右か、左か、保守か、リベラルか、というスタイルにあてはめて考えるという従来の思考を抜け出し、古い政治や価値観に変化をつけた政治スタイルへの転換が必要である。難しい宿題ではあるが、前に進めなければ・・・