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	<title>部落解放同盟大阪府連合会 &#187; コラム</title>
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		<title>Vol.322　「人権が確立された民主主義」の中に部落解放への展望を見出す意味</title>
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		<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 06:21:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[「寄らば大樹の陰」（よらばたいじゅのかげ）」とは、どうせ身を寄せる（頼る）なら、小さく弱いものよりも、大きくて勢力のあるものに頼ったほうが安全で安心できるという意味のことわざだとＡＩが教えてくれた。ある意味「長いものには... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4174/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>「寄らば大樹の陰」（よらばたいじゅのかげ）」とは、どうせ身を寄せる（頼る）なら、小さく弱いものよりも、大きくて勢力のあるものに頼ったほうが安全で安心できるという意味のことわざだとＡＩが教えてくれた。ある意味「長いものには巻かれろ」とも同主旨の言葉であろう。強い勢力やリーダーに対して、刃向かうよりは、そこに頼った方が無難である。無理をするなと言う忠告やも知れぬ。</p>
<p>部落解放同盟中央本部の綱領の前文で、「ふるさとを隠すことなく、自分の人生を自分で切り拓き、自己実現していける社会、人びとが互いの人権を認め合い、共生して行く社会、われわれは部落解放の展望をこうした自主・共生の真に人権が確立された民主社会の中に見いだす。」と掲げている。同盟組織の憲法とも言える綱領で、「部落解放の展望を」「民主社会の中に見いだす」と明確に現社会体制において部落解放を展望するという目標を設定したことになる。</p>
<p>つまり、社会主義体制や共産主義体制においてこそ、“部落解放の完全解放”をめざすという運動路線ではなく、日本の社会体制が民主主義社会であるということを前提として、運動を進めていこうという方向を指し示したことを意味している。</p>
<p>実は最近この方向がきわめて手間のかかることで、申し訳ないが、“邪魔くさい”方向ではないかと思い始めている。</p>
<p>コロナというパンデミックへの対応に対して、その範囲を押さえ込むため外出制限、非常事態宣言などが国によって呼びかけられ、その徹底が問われたことは言うまでもない。しかし、日本のような民主国家は、宣言や制限が、義務ではなく、努力規定として呼びかけられ、政府としては「外出を控えてください」「街に出ないでください」と“努力義務”として訴えかける程度に留まっている。</p>
<p>かたや独裁国家的な権威主義の国では、街に出ることそのものが、犯罪行為と見なされ、処罰の対象として制限がかけられる。街には人っ子ひとりいないという映像が映し出されたことは記憶に新しいとことだと思う。</p>
<p>つまり、権威主義国家による政府決定は、義務であり、守らなければ処罰されるという法の支配がきわめて厳しく制限されることを意味している。すなわち、憲法よりも時の政府決定の方が、重んじられる可能性があり、戦争や侵略、人道に対する犯罪などへと一方的に悪質化していくことが危惧されることは当然である。しかし、意思決定には短時間で決まるという最大のメリットがあり、しかも決定は義務から責務に、そして強制力を持った必須の条件とされる。</p>
<p>すなわち、わたしたちの目標である“部落差別からの完全解放”達成のためには、多くのひとたちの民主的な合意形成という手間暇のかかる丁寧な努力よりも、いくらか攻撃的な強いリーダーによる差別禁止の強制力を持った法律の制定や罰則規定のともなう実効性ある強権政治の方が、威力があり、早期目的を達成するには好都合である社会体制ではないかと疑ってしまうことが、どうも“邪魔くさい”という原因のようである。</p>
<p>「民主社会の中に部落問題の解決を見いだす」との方向は、共産主義や社会主義という国家体制ではめざさないという宣言であり、同時にその展望を成熟した民主主義社会において部落解放・人権確立社会をめざすという方向を決意したことを意味している。</p>
<p>成熟した民主主義の発展とは、あくまで組織団体の合議制で決定していくという方向であり、議論して決めていくという意思決定には、膨大な時間を擁し、さりとて少数派の意見を切り捨てるのではなく、尊重はするが、まとまったことには全員でその成功に向けやり抜こうとする組織風土を醸成させることが強く求められていることは言うまでもない。</p>
<p>水平社宣言にある「ひとをいたわるかのごとき運動」ではなく、「ひとは尊敬されるべきもの」であるという精神を継承し、「民主社会の中に部落問題の解決を見いだす」と決めた以上、困難や逆境に直面しても、目標をやり抜こうとする組織全体の強い意志や気構えを持ち、前進させなければならない。この選択こそが、民主的運営としての組織形態であり、部落解放同盟組織の運動の方向を指し示すものである。膨大な時間を有するだろう。時には意見が対立し、合意形成に戸惑うことだろう。その議論の発展にこそ「良き日」があることを肝に銘じよう。</p>
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		<title>Vol.331　「現場責任者」の判断の難しさ　熊本地震ガス爆発事故に思う</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4166/</link>
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		<pubDate>Wed, 12 Aug 2026 02:24:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[「自分でも言ってしまう言葉だろうなぁ」とこのニュースを聞いているとそう思った。 残念なことではあるが、たった10年で２度の大震災を経験することになった熊本県地震。イオンモール熊本店で起きたガス爆発でテナント従業員７人が死... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4166/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>「自分でも言ってしまう言葉だろうなぁ」とこのニュースを聞いているとそう思った。<br />
残念なことではあるが、たった10年で２度の大震災を経験することになった熊本県地震。イオンモール熊本店で起きたガス爆発でテナント従業員７人が死亡するという痛ましい事故を巡り、イオングループが遺族に対し、早期に補償するという方針を固めたとのマスコミ報道が発表された。また、同時に屋外避難したテナント従業員らの再入館を許可した事実をイオン側が認めるとの報道もされ、その上でイオンモールの社長は「会社の責任」を認めると謝罪した。</p>
<p>イオンは、同社が実施した聞き取り調査などによって、客やテナント従業員の屋外退避の完了後、避難解除する前に現場の判断で従業員の再入館を許可したという事実が確認されたとホームページで発表している。複数の遺族によると、イオンモールの社長らはこの日、イオンの発表前に面会し、再入館を許可した事実を明らかにしたとの報道内容である。</p>
<p>イオン側は遺族に「入館を許可していた事実が分かりました。この度は大変申し訳ございません。会社の責任です」などと謝罪し、補償について「イオンとして対応する」と説明したという。イオンの担当者は補償について、「法的責任の解明を待たず、早期に対応していく方針だ」とのべたとの報道内容が明らかとなった。</p>
<p>全員の屋外避難を徹底し、イオンモール内すべての人の避難誘導を完了したのが、午後５時頃とされており、その後30分以上が経過した後、「貴重品を取りに戻りたい」「金庫が心配である」といった切実な従業員の声に現場のイオン側の責任者が、「再入館を許可する」「すぐに戻ってくるように」と判断してしまったことをいまは、猛反省どころか、後悔の念に苛まれていると思われる。しかし、わたしも現場の責任者として対応していたとすれば、一旦全員を退避させ、30分以上経過し、余震も心配されるが、“貴重品を取りに戻りたい”と懇願されれば、「すぐに戻ってきてください」と声をかけてしまう自分を想像する。</p>
<p>イオンの災害マニュアルでは、「警察や消防などの行政機関と連携した安全確認」が完了するまでは再入館できないと定めているとのことらしいが、現場の判断による再入館を許可してしまうという可能性の問題ではあるが、ミッションとしては間違ってはいるものの“再入館の許可”という判断、現場責任者の判断ミスと単純に総括できない問題でもある。</p>
<p>「後知恵（あとぢえ）バイアス」という言葉がある。<br />
物事が起きたあとで「最初から分かっていた」「当然の結果だ」と、予測可能だったように思い込んでしまう心理的傾向を指す言葉である。しかし、最初から爆発事故などを予見していたわけではないだろう。「安全確認がとれていない現状で、再入館を許可した現場責任者の判断は重い」のは当然である。</p>
<p>しかし、ガス爆発が起こる前の視点で捉えると、“貴重品を取りに戻りたい”という従業員の願いを聞き入れてまった対応を“後知恵バイアス”で避難ごうごうというのもどうかと思う。</p>
<p>「このような大規模な爆発が起こるとは想定しきれませんでした」というのも言い訳にとられ、責任を回避しているととられかねない言葉である。だからといって先入観で思い込み「なぜ防げなかったのか」「予測できたはずだ」と結果論から批判する見方もイキすぎたバイアスがかかった言葉である。</p>
<p>リーダーの決定の重要性とは、こうした瞬時の判断により、評価されることとなる。今回のケースは、「再入館を許可する」と判断した現場責任者の方の判断ミスである。ここは遺族の方々からすれば、譲ることの出来ない“現場判断”であろう。</p>
<p>しかし、「自分でも言ってしまう言葉だろうなぁ」と何回聞いてもそういう気持ちを抱いてしまう。マニュアルで指摘されている「警察や消防などの行政機関と連携した安全確認を最優先するまで待機してほしい」と現場責任者らしい対応をしたとして、「すぐ戻ってきますから取りに行かせてください」との懇願を本当に拒否できるだろうか。みんな逡巡してしまうのではないだろうか。</p>
<p>「現場責任者として全責任はわたしが取る」「貴重品を取りに行ってください」「だからすぐに戻ってきてください」と声を発してしまう自分を想像する。まさに難しい判断である。</p>
<p>しかし、イオングループが事故調査委員会の発表を待つことなく、遺族への補償の方針を固められたことはせめてもの誠実な対応だと讃えたい。</p>
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		<title>Vol.330　国民生活置き去りのままドタバタの国会が閉幕</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4162/</link>
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		<pubDate>Thu, 30 Jul 2026 05:18:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[国会がバタバタと何とか法案を多数派の論理で乗り切り閉幕した。 自民党３００を超える議席を獲得してきた高市政権ではあったが、普通にいけば、順風満帆の国会を乗り切ったことを祝ってあちこちから祝福の声があがってもおかしくない国... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4162/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>国会がバタバタと何とか法案を多数派の論理で乗り切り閉幕した。<br />
自民党３００を超える議席を獲得してきた高市政権ではあったが、普通にいけば、順風満帆の国会を乗り切ったことを祝ってあちこちから祝福の声があがってもおかしくない国会閉幕という状況が予想されたはずではあるが、現実はまったく真逆の様相を呈している。</p>
<p>ここへきてマスコミ各社の調査で内閣支持率は軒並み１０ポイントかそれに近い勢いで下降し、とりわけ毎日新聞では４１％と過半数の５０％ラインを割り込み、不支持率４４％と逆転した。同紙はこれを「高市政権『終わりの始まり』？」との見出しで大きく報じている。</p>
<p>今国会を振り返ってみると、２月８日に総選挙が実施され、立憲と公明による中道という新たな政党誕生という仕掛けが、有権者にとってみれば何の新鮮味もなく、新たな政策もないというお粗末な野党の仕掛けにより、自民党が大勝し、３１６議席を獲得、連立相手の維新の会の３６議席と合わせて３５２議席の議席を獲得、衆議院議員全体の７５．７％を占るという高市早苗政権が誕生している。</p>
<p>そのもとで開催された国会ではあったが、２０２６年度予算案をほぼ前年度末までに成立させた他、「国家情報会議」設置法案や皇室典範改訂案を含む政府提出の６４法案全てを成立させ、さらには、高市さん肝いりの国旗損壊罪法案や維新の会が政治生命を賭けている「副首都」構想関連法案などの議員立法を実現させ、国会が終了している。</p>
<p>しかし、肝心の市民社会が切迫している円安インフレによる物価高騰問題。そこから派生している食料品への消費税ゼロ案への対応といった緊急事態に対して、結局はその結論を得ずまま８月上旬に高市首相が判断するという敵前逃亡とも受け取られかねないお粗末な対応が露呈した。</p>
<p>しかも消費税の税率をめぐっては、０％か１％かで迷走し、どちらにしてもなぜ２年間で元の税率に戻すと決めてしまうのか、自民党内でも異論が多い中、国会でもまともな議論がされないまま国会での論戦は終止符が打たれ、高市首相の判断に委ねるという極めてお粗末な国会となった。数の論理から言えば、自民党にとっては順調な国会運営が期待されていただけに高市首相の手腕に？がついたことは言うまでもない。</p>
<p>“女性初の総理大臣の実現”という漠然たる期待と、野党第一党の立憲民主党と公明党による“中道”結成という致命的なオウンゴールによって、結果が極端に振れる小選挙区制という特徴を持った選挙結果は、３００議席を超えるという大勝を自民党が招き入れるという皮肉な結果となった。</p>
<p>この圧倒的多数を得た高市政権は、この国のあるべき方向を見定め、その道へと導くために与党の中で多数派工作を丁寧につくりあげ、また官邸はじめ各省庁の行政実務を担う官僚達との信頼を得るために努力を積み重ね、挙党態勢を強固にした上で、野党にも水面下も含めパイプを築き上げ揺るぎない体制を確立することが高市さんには求められた課題であったはずである。</p>
<p>しかし、高市さんは一人でキリキリ舞いして孤軍奮闘という状況であるかのように、国会中でも昼夜を問わず関連資料に目を通す、官僚からの説明を受ける。そのため睡眠時間は、わずか０～３時間で頑張っているとの姿を強調している。国会や官邸の用事が終われば一刻も早く公邸に帰って炊事、洗濯、介護、そして勉強だとＳＮＳで近況報告しているが、果たして世間の空気、世論の動向は、それを全面的に応援しようという臨場感あるものになっているのかと言えば、むしろ逆効果に働いているようである。</p>
<p>その結果かどうかは別にして、物事の優先順位が不明確となり、それこそ丁寧な議論が必要であるべき皇室典範の改訂という問題。世論的には、「静謐（せいひつ）な環境」をキチンと整えた上で、政治的な争いや激しい対立を避け、国民全体が落ち着いた冷静な状態で理解を深められる状況をつくりあげた上で、皇室典範という法改正につとめる必要があったことは、火を見るよりも明らかである。</p>
<p>しかも女性天皇容認という国民の７割が支持している現実を無視し、“愛子天皇”待望論を敵に回して強引な法案成立にこぎ着けたことは歴史に汚点を残す行為といえるだろう。</p>
<p>また、維新の会の吉村洋文代表を連立内に引き留めておくためにいま法律として優先すべきかどうか自民党内でも意見が割れている“大阪都”構想に、わざわざ国会を延長してまで手を貸すという、国会運営に疑問の声が寄せられるのも無理のない事である。</p>
<p>大勝したことが、逆に高市政権のピンチを迎えているという皮肉な現状だ。</p>
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		<item>
		<title>Vol.329　リバティおおさかの「人権の知の財産」をさらなる高みへ</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4143/</link>
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		<pubDate>Wed, 08 Jul 2026 05:23:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[橋下徹さんが大阪府知事時代に発した言葉がわたしの脳裏から離れなかった。リバティおおさかへの補助金打ち切りをめぐって、「差別、人権などネガティブな中身」であり、「総じて暗い」と展示内容を一蹴した言動である。 そもそも戦争や... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4143/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>橋下徹さんが大阪府知事時代に発した言葉がわたしの脳裏から離れなかった。リバティおおさかへの補助金打ち切りをめぐって、「差別、人権などネガティブな中身」であり、「総じて暗い」と展示内容を一蹴した言動である。</p>
<p>そもそも戦争や暴力を扱わないで平和記念館の建設が実現するだろうか。翻って人権という概念は人類が長い歴史の中でマイノリティ当事者たちの努力により獲得してきた貴重な財産であって、それは目に見えるものではなく、世界がこれだけは共有すべきであると言い切れる数少ない歴史的成果のひとつと言えよう。こうした、</p>
<p>目に見えない貴重な財産を展示するにあたり、社会的抑圧や差別にさらされた人々が自ら人生に活路を見いだして行く道程、端的に言えば運動の歴史を取り扱う事によって、人権という見えないものに光を当てることの“尊さ”は、現代に通ずるものである。</p>
<p>しかし、橋下さんが提起した「差別、人権などネガティブな中身」をさらにひと工夫し、バージョンアップさせるためには、どんな手法が考えられるのか・・・この問題提起への答えが急がれたことは言うまでもない。</p>
<p>「リバティおおさか側の立場に立ってみると、差別や人権をネガティブと言われてはもうお手上げである。」と嘆いても、両手を挙げてホールドアップ−降参しても展望はない。リバティという枠で思考しては答えは出ないと少し、俯瞰して遠く上空から物事を見てみると、これも皮肉な巡り合わせか、橋下改革肝いりの府大、市大の統合という府、市一体型の公立大学開校が目に飛び込んできた。</p>
<p>なるほど、“ネガティブな中身”かどうかは、これからの時代を担う大学生たちが決めてくれたら良い。大阪の発展に寄与した人権課題であるさまざまなマイノリティ当事者たちの声に耳をかたむけ、歴史の教訓として活かすのか、はたまたＳＮＳ時代に対応するようなバーチャルリアリティ（仮想現実）を駆使した未来型の人権ディスプレイとして活用されることも多いなる期待をしたいと思っている。まさに、大阪公立大学が“総合知で越えていく大学”として存在価値と社会的役割を高めていくことになるならこの上ない喜びである。</p>
<p>映画『トイ・ストーリー５』が上映されている。“にんげんがいない時、おもちゃたちは生きている”という設定で、繰り広げられるユニークな世界観とストーリーが大ヒットしている<br />
アニメーション映画である。</p>
<p>３万点におよぶ“人権のおもちゃ達”には申し訳なかったが、日の目を見ることなく、６年以上の月日が流れたが、静かに倉庫で保管され続けていた。にんげんがいないところで（活発に動き続けていたのかもしれないが・・・）魂が入れられることなく、ひっそりとしかし大事に保管されていた。</p>
<p>申し訳なかったが、ようやくトイ・ストーリーのおもちゃのように息を吹き返し、血管に血が流れるように、“人権という知の財産”が活かされる時が来たのだと思う。</p>
<p>橋下さんが指摘した「差別、人権などネガティブな中身」が、若人というキーワードでの検索によって、公立大学で再評価され、社会的貢献を果たすことができる絶好のチャンスが到来したと思っている。</p>
<p>あらためてここまで多くの関係者の努力によって、なんとか“ネガティブな人権”という課題を“ポジティブな人権という知の財産”にまで押し上げていただいたこと、たいへん感慨ぶかい想いを抱いており、感謝したいと思っている。</p>
<p>府大と大阪市大が合流するというまさに、絶妙なタイミングを迎えたという“天の時”と、大阪府議会、大阪市議会の各議員をはじめ大阪維新の会の先生方も含めその意義と役割を理解していただき、大きな役割を果たしていただいたという“地の利”。さらには水面下での協議や検討、ギリギリの攻防など、舞台裏に登場した方々は想像以上に神経を使い、ストレスを抱えひとつひとつの課題を乗り越えてもらった多くの方々による“人の和”という、“天の時”“地の利”“人の和”の３つが重なったからこそ、実現した快挙だと喜びを共にしたいと思っている。</p>
<p>大阪公立大学は、開学にあたって発表した憲章において、「人類普遍の真理の探究と、人権・自由・平等・平和の尊重」という理念が明記された。これを拠り所に、“人権という知の財産”は、さらなる高みへと押し上げてくれるものだと確信する。</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>Vol.328　「情プラ法」で各事業者が削除数など公表　不十分点を検証し早期改善を</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4137/</link>
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		<pubDate>Tue, 23 Jun 2026 03:00:48 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[わたしたちの悲願でもあった「情報流通プラットフォーム対処法（以下、情プラ法という）」が本格的施行されたのは昨年９月、今年４月の新年度を迎え、総務省から指定されたプラットフォーム事業者９社が２０２５年９月から２０２６年の３... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4137/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>わたしたちの悲願でもあった「情報流通プラットフォーム対処法（以下、情プラ法という）」が本格的施行されたのは昨年９月、今年４月の新年度を迎え、総務省から指定されたプラットフォーム事業者９社が２０２５年９月から２０２６年の３月までの削除数や削除内容といった法律に基づく取りまとめを終え、自身のホームページ等で公表するという事となった。</p>
<p>これを“透明性レポート”と呼び、９社すべてが法律に明記された公表事項に基づき、取りまとめたという。しかし、わたしたちにはきわめて理解することが難しく、“透明性レポート”のページにすらたどりつけないプラットフォーム事業者が存在するなど、未だ道半ばの感は拭えない現状である。</p>
<p>「情プラ法」という法律にもとづき定められた事項を報告するというプラットフォーマーの責務にもかかわらず、法定の公表事項が記載されていないケースや、Ｘ（旧Twitter）に至ってはレポートは数ページしかなく、多くが欠落したままの状況といったところだ。マスコミが取り上げた報道内容によれば、Ｘの削除率は０・１％となっている。</p>
<p>日本の法令に対するプラットフォーマー側の認識不足や、翻訳に対する理解不足など、「情プラ法」に基づき法令で定められている義務自体を軽視するプラットフォーム側が日本を軽々しく扱う態度が見え隠れする現状であることを理解しておく必要があるようである。</p>
<p>法的な約束事を遵守しないプラットフォーマーに対しては、「情プラ法」に基づき罰金を科せば良いといったところではあるが、日本の場合、「情プラ法」での罰金は最大１億円であり、欧州委員会のデジタルサービス法（ＤＳＡ）では「売り上げの６％」を罰金としていて、それからみると相当の低位であることが理解できる。Ｘの場合、２０２５年12月に１億２０００万ユーロ（約２２０億円）の罰金が科せられている。</p>
<p>「情プラ法」の建付けは、あくまで「削除要請への速やかな回答のため」というバックボーンの存在があるため、“不当な利益を貯め込んだプラットフォーム事業者からその利益を吐き出させる”という法律の解釈ではない。</p>
<p>これは日本の法体系上の理由であり、高額な課徴金を課す仕組みは「競争法」に限られており独占禁止法などで規定されている。ただし、不十分とはいえ、１億円の罰金という法律としての強制力に加えて、株主への説明責任などが今後求められていくことから、一定のプレッシャーになっていくことへの期待は大きい。</p>
<p>「情プラ法」の削除要請の方法については、各プラットフォーム事業者が「情プラ法」に基づき削除依頼を受けたのか、それ以外の対応として削除要請を受けたのかが不明確なまま放置されている。総務省として精査が必要であり、例えば「Youtubeなどの『通報（報告）』」ボタンからの削除を求める投稿は、「情プラ法」での削除要請として事業者側が理解しているのかなど明確にしていくことが求められる」との国会答弁でもある。</p>
<p>ユーザーの削除要請について、情プラ法に基づく窓口と一般的な通報窓口との区別がつきにくいという問題や、削除要請しても“一切の返答なし”という事態に対しても削除に係る審査状況や結果が通知されないという事例が課題としてあることも総務省として承知していているとの態度である。</p>
<p>「情プラ法」は、ユーザー個人による削除申出が原則であり、第三者が代行することは非弁行為に抵触するおそれがあるとして禁止されている。しかし、行政機関が人権相談やモニタリング活動などで得た人権侵害情報を収集して削除要請をおこなうことは、自ら利益を得ようとする行為ではないため、非弁行為にあたらないのではないかという考え方が示されており、法務省の人権擁護に基づく削除要請も非弁行為とは見なされていない。これをモデルに行政機関による代行も同様の整理ができるのではないかというのがわが方の主張である。</p>
<p>差別や人権侵害の被害者が求める“適切な代理権”を持った第三者が必要なことは疑う余地がないであろう。差別に泣き寝入りしないためにも早期に実現しなければならない課題である。</p>
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		<title>Vol.327　“テクノ資本主義”に抗う地域発の人権政策を</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4127/</link>
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		<pubDate>Mon, 08 Jun 2026 04:33:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://www.hrn.gr.jp/?p=4127</guid>
		<description><![CDATA[最近、斎藤幸平さん（東京大学大学院総合文化研究科准教授）などが口にする言葉に“テクノ資本主義”という言葉や“テクノ封建制”という言葉が度々紹介されている。 テクノ資本主義とは、巨大ＩＴ企業が市場やデータを独占し、利益を生... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4127/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>最近、斎藤幸平さん（東京大学大学院総合文化研究科准教授）などが口にする言葉に“テクノ資本主義”という言葉や“テクノ封建制”という言葉が度々紹介されている。</p>
<p>テクノ資本主義とは、巨大ＩＴ企業が市場やデータを独占し、利益を生み出す新しい経済の仕組みのことを指すらしい。企業は“クラウド空間の領主”となり、それを利用するわたしたちは“農奴”のように手数料や個人データを差し出すことで経済が回る、現代版の身分制度に近い状態を指す言葉としてテクノ封建制という言葉でもあらわされる表現である。</p>
<p>“テクノ封建制”は、ＧＡＦＡＭ（ガーファム＝グーグル、アマゾン、フェイスブック〈現メタ〉、アップル、マイクロソフト）やイーロン・マスクに象徴される巨大テック企業がわたしたちからサービス料や手数料などをサブスクのように徴収し、それにより膨大な富が集積され、きわめて強力な存在として君臨するようになった経済システムを指しており、一部の者だけが生き残ればよいという終末ファシズムともいえる権威主義的考え方をあらわす言葉としても引用されている。</p>
<p>つまり、“テクノ封建制”の原点は、地球は崩壊の秒読み段階に入っているという認識のもと、それは、もはや人類全員を救う道などないという考え方に基づき、自分たちの利害と生き残りのみに関心を持ち、それをさらに実現させる道として、莫大な資産獲得のため、新しい収奪型の経済へ移行させようという動きのことである。アメリカシリコンバレーを中心とするいわゆるテック業界−ＡＩ革命、ロボット革命、バイオテック革命などが、技術の進歩による社会変革への熱には相当のものがあり、技術革新のポテンシャルについては、「より高度なテクノロジーで解決できない物質的な問題は存在しない」とまで断言している。</p>
<p>また、「貧困という問題が存在する今、われわれは豊かさを生み出す技術を発明しよう。現実世界に問題があるなら、われわれはそれを解決する技術を発明するのだ」とまで言い切っている。つまりは、気候変動、資源枯渇、パンデミックなどあらゆる困難はわたしたちの技術によって解決できるし、人類の未来は明るい。進歩と停滞のどちらかを選べるならば、豊かさをもたらす進歩に決まっている。とまで彼らは自信満々に語っていると言うのだ。</p>
<p>しかし、こうした富を享受する者は、きわめて限られた一部のひとたちに富が集中するという結果をもたらそうとしている。大多数が中流と言われる生活水準をキープし、享受できた２０世紀の資本主義とは、明らかに違う資本主義が到来しているという危機意識が必要である。それが、“テクノ資本主義”であり、“テクノ封建制”と言われている。</p>
<p>修復不可能とも言われている“気候崩壊への危機”という人類が共通して体現することになった豪雨、洪水、山火事の頻発や熱波による農業や畜産への悪影響、さらには、食料作物が壊滅的な打撃を受け、生産量が急激に低下、その被害は、飢餓、貧困が世界規模で大幅に悪化するという事態を迎えようとしている。</p>
<p>人権が確立された社会の実現にとっては、“気候崩壊への危機”に対して、富める者は優雅な生活水準を今後も享受し、逆に環境弱者・難民は厳しい“気候ファシズム”という暴風に巻き込まれながら生活崩壊への道をただってしまうという最悪のケースさえ想定されている。１％の強者と９９％の弱者の格差はますます増大していく。環境−社会崩壊をまえに、命が選別されるという時代を迎えてしまうことになるかも知れない。</p>
<p>さらには、左右対立社会から上下社会へ転換してきているという社会体制の変遷である。従来から社会を二分させてきた“右翼か、左翼か”、といった社会体制や“右か、左か”、“保守か、革新か” 、言われた左右対立の社会が、現代はそれが根底から変化し、富める者と貧しく者との上下社会に変化しているという時代認識である。社会体制やありようが根本的に変化をしているという世界情勢にわたしたちは、いま生きているという現状を確認しなければならない。</p>
<p>人権を取り巻く人類の変化を見たとき、気候変動や深刻な格差社会の到来。きわめて厳しい貧困の実態など、“反人権”の勢力が世界を覆い尽くすほどの勢いと化して、わたしたちを飲み込もうとしている。そうした事態に民主的な社会運動が地道にひとつひとつの運動を展開し、厳しい時代への突破口を見いだしていかねばならない。</p>
<p>まずその大前提は、自分の住む自治体での各種政策、特に人権政策に対しての自分たちの考え方や提言ができるようにとりくむ事である。現代の危機を理解して、それを突破していくための人権政策に磨きをかけることにある。</p>
<p>わが国全体が、『沈黙する社会』では世界を変えることなど到底実現しない。こうしたムードを打破するためにも、声を上げ続け、未来を想像し、確かな一歩を踏み出すことでしか、目標は達成されない。隗より始めよ。一歩を踏み出そう。</p>
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		<title>Vol.326　人権と福祉のまちづくりを「絵に書いた餅」にしないために</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4119/</link>
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		<pubDate>Wed, 27 May 2026 04:24:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[さまざまな解放同盟組織が存在しているが、地方に行けば「老朽化した公営住宅を何とかしたい」という声や、「空き家が増え困っている。若い人たちがどんどんいなくなる」といった悲痛な声を聞く。 同和対策事業が１９６９年から実施され... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4119/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>さまざまな解放同盟組織が存在しているが、地方に行けば「老朽化した公営住宅を何とかしたい」という声や、「空き家が増え困っている。若い人たちがどんどんいなくなる」といった悲痛な声を聞く。</p>
<p>同和対策事業が１９６９年から実施され、早期に建設された公営・改良住宅は４０年以上、古いものになれば、５０年という半世紀もの年月が経過している。そこに住まうひとびとも高齢化しているが、住宅の老朽、外壁の損傷、廊下や手すりの劣化は、住んでいるひとの安全面から見ても深刻な事態だといえる。</p>
<p>なぜ、改築や建て直し、住替えと言った対応が進まないのか。この間の地域のまちづくりにとって、永遠の課題のようにわたしたちに突きつけてくる問題である。この課題を地方公共団体の財政難という一言で片付け、単純な建替え、リフォームを求めるのではなく、公営住宅の一棟まるごと建てかえるという発想ではなく、個数を集約化することによって、余剰地をつくりだし、それをまちづくりに活用していくなどの“知恵”を出し合い、当該の自治体との協議によって、進めていくべきだと主張していた。</p>
<p>自分たちのまちは、自分たちで創りあげていく、その作風をまちづくりの肝として“背骨”として捉え、行政にお任せという姿勢ではなく、一緒になってともに創りあげていこうという協議を進めていくまちづくり協議会的な発想を呼びかけ、多くの自治体で、まちづくりのチャレンジがおこなわれてきたところである。</p>
<p>しかし、正直老朽化した住宅はそのまま、古びて朽ち果てそうな住宅は放置されたまま、時間が止まったままの地域も多数存在している。２００２年の同和対策事業の法律が解消したことを持って、まちづくりが時間切れ停止状態にある同和地区は無数に存在している。</p>
<p>「地方公共団体の財源では建替は無理」「建てかえたところで、居住者は高齢者ばかりで、当該行政の負担は増えるばかり」といった“ぼやき”が聞こえてくる。</p>
<p>よくよく考えて見れば、１９６５年に「同対審」答申が出され、その４年後から同和対策特別措置の法律が全国各地で実施されていく。この際、当該行政や被差別部落の代表、さらには当該の自治会などでの確認作業が実施され、県内における被差別部落地域が特定され、同和対策事業の指定地区となり、全国４千カ所以上において、同和対策事業が実施されることとなる。</p>
<p>国が指定する特定地区の考え方は、「歴史的社会的理由により生活環境等の安定向上が阻害されている地域（以下「対象地域」という）」に対して、公営住宅の建設や公衆浴場、隣保館や教育集会所の設置等の予算が計上されることとなっていく。つまりは、被差別部落が存在する地方公共団体の財政規模に応じて部落の個数が決定しているわけではない。</p>
<p>財政的に厳しい町村において、それなりの規模の被差別部落が存在するケースは少なくない。１９６９年から実施され２００２年まで続く、特別措置法が存在した時代は、それなりの予算が国に計上され、地元の町村負担は軽減されていた。しかし、法律が解消され、一般施策での運用という時代が到来したことにより、公営・改良住宅への補助金や修繕の費用、ましてや建替等については、地方公共団体の財政力では“無い袖は振れない”という状態に陥っている。</p>
<p>そこに知恵を出して、まちづくりの青写真を描こうと声をかけても深刻な財政状況により、知恵を出したところで、まちづくりは遅々として進まないという現状の市町村がそれなりの数存在しているというのが実態である。</p>
<p>わたしたちは、国交省との協議において、まちづくり協議会（仮称）の設置にともなう活動助成の費用を獲得したり、地域コミュニティの活性化のための多世代が住み続けることができるまちづくりのため“みなし特公賃”（公営住宅の空き家などを活用し、本来の入居基準・収入制限を超えている中堅所得者層でも入居できるように入居条件を緩和した制度・住宅のこと）制度や親子近居による公営住宅への優先入居、地元大学とコラボして大学生による自治見守りのための公営住宅の空き家利用や福祉法人などとタイアップして、目的外使用による福祉活動、さらには、地元ＮＰＯ法人による子ども食堂の居場所事業としての公営住宅の空き家使用、また、居住支援法人の設立など、人権と福祉のまちづくりのためにさまざまな事業を創造し、国交省とのタイアップによって、実現を果たしてきた。</p>
<p>しかし、肝心要の当該地方公共団体の予算が困窮していた場合、すべてのまちづくり事業は“絵に書いた餅”となる。公営・改良住宅建替えによる緊急的な予算措置をどのように国として現実化させるのか。近々の課題である。</p>
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		<title>Vol.３２５　緩やかな合意形成に向けた「聞く力」の必要性</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4115/</link>
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		<pubDate>Mon, 11 May 2026 04:38:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[５月８日の朝日新聞朝刊に「ある研究によると、自分と意見が違う相手との会話を自分から打ち切ってしまう割合は、保守派よりもリベラル派の方がはるかに高い。皮肉な矛盾です。左派は自分たちを多様性に開かれていると誇る。また複雑な世... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4115/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>５月８日の朝日新聞朝刊に「ある研究によると、自分と意見が違う相手との会話を自分から打ち切ってしまう割合は、保守派よりもリベラル派の方がはるかに高い。皮肉な矛盾です。左派は自分たちを多様性に開かれていると誇る。また複雑な世界だから他の言語を学びたいという傾向が強いのに、実際には違う考えの人々に耐えられない。警戒システムの電源を切って他者の声を聞く訓練が必要です」とアメリカの社会学者のコメントが掲載されていた。</p>
<p>加えてアメリカにおけるトランプ支持派の多くの白人層について、こう分析している。</p>
<p>「人間は、『新しいものを手に入れるため』よりも、『一度持っていたものを失った後にそれを取り戻すため』に倍の代償を払おうとする。人々のカリスマ的な政治指導者にひかれる傾向を考えるとき、まずこの喪失に目を向けなければなりません」と。</p>
<p>続けて、「それは仕事の喪失、機会の喪失、居場所の喪失、何より『誇り』の喪失でした。彼らは非常に誇り高く、『わたしたちは貧しい』とは言わない。彼らの文化で貧困は恥だからです。その代わり『どれだけ工夫して乗り切ったか』を語りました。しかし外部からは貧困層としか見られませんでした」と解説する。</p>
<p>そして、それを学者は、「失われた誇り」ではなく、「『誇り』は盗まれたのだ」と説明している。自分を責めるな。“誇り”を盗んだのはあいつらだとトランプ氏は語りかけるというのだ。</p>
<p>盗んだのは誰か。それは教育を受けた人々、民主党員、移民、最終的には「あなたと似ていない誰か」。どんどん拡大していったという。アメリカにおける分断の象徴とも言うべき事態が沸き起こっているという。</p>
<p>今後さらに社会を覆い尽くそうとしている“喪失”という感情は、人工知能（ＡＩ）にも波及することとなり、今後５年から６年でエントリーレベル（未経験・新入社員他）の仕事の約60％が消滅すると予測されており、ホワイトカラーの業務においても半分程度がＡＩの性能が人間を上回ると言われている。若い層を中心に人々の“喪失感”は、拡大の一途のようだ。</p>
<p>一方で、若者の６割が「億万長者になりたい」と答えているらしく、“機会の喪失”により、貧困からの脱却という可能性が低くなってきているにもかかわらず、野心は高いようである。</p>
<p>つまり、自らの責任という観点は微塵もなく、無責任に移民を受け入れ続け、黒人への優遇を続け、非白人への権利は拡大していくとことによって、白人層の生活は奪われ、“誇り”が失われていくのではなく、盗まれていっているとの解釈である。</p>
<p>この敵と決めつけられている“あいつら”がアメリカ国内の非白人という階層から「イラン」に転嫁されようとしており、“あいつら”への報復として現実の戦火につながっている。誇り高きアメリカ国民のその“誇り”を奪い取る勢力（あいつら）に断固とした制裁を加える。トランプ流の分断と力による支配という政治スタイルである。</p>
<p>こうした政治の流動期に、はじめに指摘された「自分と意見が違う相手との会話を自分から打ち切ってしまう」傾向が強いとされるわたしたちは、どのように対処すべきなのか、そこがポイントのようである。これをアメリカの社会学者は、「バイリンガル」になることだと力説する。</p>
<p>つまり、相手の感情の論理を解読するという“バイリンガル”になれというのだ。聞く力の必要性が問われている。たしかに「あいつになにを言っても無駄だ」「わかりっこない」「もともと保守的な右のヤツに説明しても仕方ない」とは、どこからか何回も聞こえてきたような会話である。</p>
<p>同じような考え方の人たちが集えば、それがますますエスカレートして、敵対勢力に対しては、それこそ罵倒し、相手の人権などくそ食らえと言わんばかりの暴言を一度や二度は耳にしたことがあるだろう。最後には、敵対勢力とは対峙し、相手を粉砕しなければ勝利などないという結末を迎えようとする。結局は、トランプ氏と左右違えるとは言え、「報復する」との方法論に違いはない。</p>
<p>大阪各地の被差別部落には、行政機関との協力連携にある法人格のある「人権協会」が存在している。そこに関係する当該の地方公共団体ともちろん当事者組織である部落解放同盟の支部もある。それこそ左右違えでも定期不定期は別として、３者やそこに自治会なども参画した地域の合意形成のための会議や協議の場が存在している。</p>
<p>「すべての意見に賛同する必要はなく」時間を費やし、ゆるやかな合意形成をめざそうと日々努力している。地域にこそ民主政治が根付いているのかも知れない。ヒントは地域にあるようだ。</p>
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		<title>Vol.324　「左右対立」から「上下対立」へ　根底から変化した社会体制</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4105/</link>
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		<pubDate>Tue, 28 Apr 2026 02:15:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

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		<description><![CDATA[「部落差別を撤廃するためには、どんな社会体制が望ましいのか？」という問いかけは、長い部落解放運動の永遠のテーマのように議論が積み重ねられてきた。 現段階で確認されている解放同盟の考え方は、１９９７年に確認された綱領にこう... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4105/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>「部落差別を撤廃するためには、どんな社会体制が望ましいのか？」という問いかけは、長い部落解放運動の永遠のテーマのように議論が積み重ねられてきた。</p>
<p>現段階で確認されている解放同盟の考え方は、１９９７年に確認された綱領にこう指摘されている。</p>
<p>「わが同盟の目的は、部落差別からの完全解放の実現にある。〜中略〜　部落解放の展望をこうした自主・共生の真に人権が確立された民主社会の中に見いだす。」としている。</p>
<p>部落差別からの解放の実現を“民主社会の中に”見いだすと記述されている。つまりは、現資本主義体制という社会体制において、部落差別の撤廃は可能であるとする考え方だ。それまでは、共産主義体制や社会主義という“国家像”を実現することによって、部落解放が展望されるとの見解を取った時期もあるが、現在では、今日の日本の社会体制においても部落差別の撤廃は可能であるとする見解を示していることになる。</p>
<p>しかし、資本主義か、共産主義か、と言った右と左との対立という社会体制そのものを棚上げしようという考え方が新たに登場してきている。つまり、右と左の対立という時代は終焉を迎え、「左右対立」から「上下対立」に社会は変化しているという考え方である。</p>
<p>その急先鋒として現れたのが、アメリカ・トランプ大統領の最大のライバルと称されている民主党の新星、ジェームズ・タラリコ氏（36歳）だ。</p>
<p>「この時代に“愛”は弱すぎないか？と問われ、こう答えました。私の信仰は“愛”こそがこの世界で最も強い力だと教えてくれている」と演説はスタートする。</p>
<p>牧師を目指した経験を活かし、トランプ大統領を支える共和党の政治家のようにキリスト教の教えを前面に打ち出しつつも、人工妊娠中絶を容認し、ＬＧＢＴＱの権利を擁護するなどリベラルな政策を掲げている。アメリカが直面する問題は「保守」対「リベラル」の“左右の分断”ではなく、富裕層による政治支配という“上下の分断”だというのが持論だそうだ。</p>
<p>“愛”を語る民主党「新星」タラリコ氏。「この国において真の闘いは“右派”対“左派”ではなく“上”対“下”である」。富裕層や大企業は批判の矛先をそらすために「左右」の対立を煽っていると主張するタラリコ氏。過激な言葉は使わず、「社会の結束」を訴える。</p>
<p>タラリコ氏の支持者たちは、「この国の分断に疲れました」「私は黒人で女性で同性愛者です。私たちを気にかけてくれているのがわかる。憎しみではなく慈愛に満ちた人だから」「彼は心からコミュニティのことを考えている。それに相手を攻撃しない」とトランプ大統領との違いは鮮明である。</p>
<p>“オバマの再来”とも呼ばれるタラリコ氏。「私たちは政党、人種、性別、宗教の垣根を越えて団結し、私たち自身とコミュニティに力を取り戻します」と演説する。批判の代わりに愛を語る政治家はアメリカの政治に新たな風を吹かせることができるのか。今後が期待されている。</p>
<p>これからの社会体制にとっても重要な視点に、修復不可能とも言われ“気候崩壊への危機”という人類共通の課題が横たわっている。あいつぐ豪雨、洪水、山火事の頻発や熱波による農業や畜産への悪影響、さらには、食料作物が壊滅的な打撃を受け、生産量が急激に低下、その被害は、飢餓、貧困が世界規模で大幅に悪化するという事態を迎えようとしている。</p>
<p>この“気候崩壊への危機”に対して、富める者は優雅な生活水準を今後も享受し続け、逆に環境弱者・難民は厳しい“気候ファシズム”という暴風に巻き込まれながら生活崩壊への道をたどると言われている。１％の強者と９９％の弱者の格差はますます増大し、環境ー社会崩壊をまえに、命が選別されるという時代を迎えてしまうことになるかも知れないという人類崩壊への最悪なシナリオである。<br />
　<br />
それは、もはや人類全員を救う道などなく、むしろ自分たちの利害のみに関心を持ち、それをさらに莫大な資産へと強化するため、新しい収奪型の経済へ移行しようとしていると言うのである。“保守か、革新か”、と言われた左右対立の社会が、現代はそれが根底から変化し、富める者と貧しく者との上下社会に変化している。</p>
<p>こうした富を享受する者は、きわめて限られた一部のひとたちに富が集中するという結果をもたらしている。明らかに従来と違う“テクノ資本主義”とも言うべき新たな時代が到来してきている。根本的に変化をしている社会体制にわたしたちは、生きているという現状を確認しなければならないようである。</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>Vol.323　検察の都合とエゴを許さず無実の人を救う再審法改正を</title>
		<link>https://www.hrn.gr.jp/column/4085/</link>
		<comments>https://www.hrn.gr.jp/column/4085/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 03:31:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>furen</dc:creator>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://www.hrn.gr.jp/?p=4085</guid>
		<description><![CDATA[「再審ですべてをやり直すなら、３審制そのものの意味が問われる。秩序維持の観点からも、確定判決は容易に覆されるべきではない。だからこそ、再審を開始するとした裁判所の決定に対しては、検察側として抗告し、再審の開始それ自体を取... <a href="https://www.hrn.gr.jp/column/4085/" class="readmore">続きを読む</a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1658" title="水平時評タイトル" src="http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2016/04/d9bb66116cab9a3edbc60de2f654f9b5.jpg" alt="" width="612" height="57" /></a></p>
<p>「再審ですべてをやり直すなら、３審制そのものの意味が問われる。秩序維持の観点からも、確定判決は容易に覆されるべきではない。だからこそ、再審を開始するとした裁判所の決定に対しては、検察側として抗告し、再審の開始それ自体を取り消すという検察側の権利はなんとしても死守したい」というのが、検察側の論理のようだ。</p>
<p>いま国会審議で山場を迎えようとしている「再審法」改正の最大のポイントのようである。</p>
<p>“社会の秩序維持”の観点から一度確定した有罪判決を簡単に覆すわけにはいかないというのが、検察側の本音のようだ。“自分たちが証拠を一番見ている。基本的に有罪を決めたことに間違いはない”というのが大前提になっているようである。自民党の法務部会で議論が紛糾し大荒れとなり、法務省が法改正案を再度持ち帰り、修正するという事態となった。</p>
<p>再審法の改正については、超党派の「えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟」が発足し、総選挙前には国会議員の半数以上が議連に参画するまでとなり、議員提案の法改正案が国会審議されるというところにまで至っていた。</p>
<p>その内容は、①請求人側の請求があれば、裁判所は相当と認めるときには検察官に証拠開示を命じなければならない、②裁判所が再審を開始した場合に検察の不服申し立てを禁止する、などを柱とする改正案をまとめ、昨年６月に議員立法として衆議院に提出したが、先般の衆議院解散によって廃案となった。</p>
<p>それに対し、法務省は、法務・検察寄りの委員が多数を占める法制審議会刑事法（再審関係）部会をたちあげ、法務省が取りまとめた再審手続きの法案を多数決で可決し、答申した。</p>
<p>法務省による法案は、検察官の不服申し立ての禁止は盛り込まれず、証拠開示も限定的である上に事前審査手続きや、目的外使用禁止規定など、本来の再審法改正の意味であるえん罪被害者の迅速な救済とはかけ離れた「改悪」案としてまとめられている。</p>
<p>日本の刑事裁判は、地裁・高裁・最高裁の3回の審理で結論を出す“３審制”を採用しており、一度確定した判決は、原則として覆されないのが通例である。</p>
<p>再審は、その例外としてやり直しを認める制度だが、この“例外”をどこまで認めるべきかがいま問われている。しかし、検察側にはその“例外”と“秩序の維持”のために法を「改悪」してでも守りたいというギリギリの攻防が国会内で巻き起こっているということになる。</p>
<p>しかし、例外をつくり出したくはないという検察側の主張、社会秩序を維持したいという考え方は、どちらも検察側の都合とエゴでしかなく、秩序はあくまで検察サイドがいままでの慣習を維持したいというものであり、いわれもない服役を余儀なくされたり、死刑執行の恐怖にさらされる「えん罪」被害者の正義とは比べものにもならない。</p>
<p>刑事訴訟法の３審制は大原則として、地裁の裁判官、高裁の裁判官、最高裁の裁判官、全部で９人で判断した確定判決に対して、再審が開始され、地裁の３人が確定判決を覆し、再審開始の決定を下すことそのものが、検察側にとっては許すことのできない秩序の崩壊になってしまうという論理のようだ。</p>
<p>再審が長引く最大の要因である検察による不服申し立て＝抗告の禁止をなんとしても盛り込んだ再審法の改正を実現しなければならない。長年の悲願でもある。袴田事件は地裁の再審決定から、実際に再審が開始されるまで、およそ９年以上の歳月を要している。これこそが、人権侵害であり、無辜の救済という観点からも早期に無罪が確定されるべきである。</p>
<p>今の再審法を改正しようという気運も袴田事件があまりにも長期にわたっての審議となったからこそである。</p>
<p>狭山事件は、昨年３月に石川一雄さんを亡くし、石川早智子さんによる第４次の再審闘争に移行している。無実の罪で逮捕され、社会から疎外された獄中生活が約30年。「わたしは無実です」と仮釈放後に訴え続ける石川さんの姿が30年。</p>
<p>そして石川さんが旅立たれた今、新たに石川早智子さんが、再審開始を訴えている。「無実のひとを救う」という当たり前の主張が、検察側の都合とエゴが優先される“法改悪”を許すわけにはいかない。</p>
<p>そのひとの一生を奪ってはならない。しかもそれが、検察側の権威を死守したいというエゴのみが理由となったものであることを許してはならない。無実のひとを一日も早く救う再審法の改正を期待したい。</p>
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