差別を世に問い抗うとりくみを 第63回定期大会

府連第63回定期大会が4月2日、和泉市立人権文化センターでひらかれ、代議員など約350人が参加。新たな隣保事業の構築、一支部一社会的起業など2016年度の方針案を確認した。2年に1回の役員選挙が行われ、北口末広委員長、塩谷幸子副委員長らが勇退。新たに赤井隆史委員長、村井康利書記長を選出した。

主催者あいさつで北口委員長は差別事件、差別意識、部落の実態ともに完全解放とはほど遠い状況であると指摘し、解放運動の原則性は堅持しつつ、時代に柔軟に対応していくことが求められると強調。「今大会で委員長を退任する。これまでの支えに感謝するとともに、新執行部を全支部一丸となって支えて欲しい」と訴えた。

来ひんでは中央本部の組坂繁之委員長、大阪府の新井純副知事、大阪市の中尾寛志副市長、和泉市の辻宏康市長、民進党府連代表の尾立源幸参議院議員、えさきたかし参議院議員、連合大阪の村田憲彦副事務局長があいさつ。組坂委員長は「今国会でヘイトスピーチ法、そのあとに部落差別を禁止する法律を実現したい。『全国部落調査』の復刻・販売という悪質きわまりない行為に対して徹底して糾弾していく」などと強調した。

赤井隆史書記長が2016年度の活動方針案を提案。そのなかで▽『全国部落調査』の復刻や差別文書大量ばらまき事件など部落差別を世に問い抗うとりくみ▽多様な隣保館運営を推進し、若者、子どもたちの居場所、女性の出番づくり▽ブロックを単位とした力あわせで支部活動を活性化▽一支部一社会的起業を実現する支援体制の確立▽参院選闘争の勝利し改憲を阻止▽政策本位の新たな結集軸の模索、などにとりくんでいくことを強調。役員改選の結果が発表され、新役員を代表し赤井隆史新委員長が決意をのべ、勇退した役員を代表し北口前委員長、塩谷前副委員長に花束が贈呈され、感謝とお礼を込めて退任のあいさつをおこなった。

3会場でひらかれた分散会でも各支部から活発な意見が出され、全体討論を踏まえて赤井書記長が集約。「あらゆる差別を許さない糾弾闘争強化・法整備に向けた決議」「改憲阻止・参院選勝利にむけた決議」、大会宣言を採択。差別裁判打ち砕こうを合唱し、団結がんばろうで閉会した。