大阪府と基本交渉

府連は8月3日、大阪市天王寺区の国際交流センターで大阪府と基本交渉を行った。連続大量差別文書事件への対応、差別解消に向けたガイドラインの策定、「同対審」答申50年をふまえた認識と取り組み、今日の同和地区の実態のとらえ方などについて府の回答を求めた。

交渉には大阪府から小西禎一副知事をはじめ各部局の代表、府連からは北口末広委員長をはじめ執行部と各支部の代表など約80人が出席した。

まず小西副知事があいさつし「いじめ、虐待、家庭内暴力、ネット上での誹謗中傷など様々な問題が生じている。みなさんからの問題提起を受けて有意義な意見交換をしていきたい」とのべた。

北口委員長は「今年は国の『同対審』答申から50年という大きな節目の年。答申は戦後の同和行政のバイブルとなり、国、地方公共団体に大きな影響を与えた。同和問題の解決は国の責務であり国民的課題、そして焦眉の急を要すると指摘したが今も課題は残されている。答申から10年後に部落地名総鑑が大阪で発覚。その10年後の部落差別調査等規制等条例ができた。こうした先進性を今後にもいかしていただき、差別解消に向けたガイドラインづくりなどに取り組んでほしい」などと強調した。

赤井隆史書記長が要求項目の趣旨を説明。大江桂子府民文化部長らが以下のとおり回答した。

▽連続大量差別文書事件については、見るに耐えない明らかな差別文書。広域にわたって大量に配布されており、大変悪質で許しがたい。広域案件として大阪法務局、府警本部に情報提供、協力依頼を行っている。様々な人権侵害事案に対応するため全国一律の救済制度の確立が必要であり、早期に法制度が実現されるよう国に働きかけていく。

▽差別解消のためのガイドラインについては、本年6月にお示しした「差別解消に向けて(てびき)」を知事との政策懇談会での議論を踏まえてブラッシュアップし、人権施策推進審議会の意見を聴きながら10月をめどに策定する。

▽国の答申を踏まえて府審議会から数次にわたる答申を受けてきた。2001年の府答申では「部落差別が現存するかぎり、同和問題解決のための施策の推進に努める必要がある」としており、この考え方に基づき取り組んでいる。同和問題に対する理解を深め、人権意識の高揚が期待できることから8月の「同対審」答申50年記念集会、人権啓発研究集会(2016年2月)を後援している。

▽国勢調査を活用した実態把握では、高等教育修了者の割合が低い、完全失業率や非正規労働者比率が高いなど、依然として教育や労働などの課題が存在していると認識している。府同和問題解決推進審議会の専門委員からの意見を踏まえて府の考え方を整理、報告する。